母親の自殺幇助(ほうじょ)の疑いで逮捕された歌舞伎役者の市川猿之助容疑者(47)。事件の全容解明が進むなか、来月から大阪で上演される「七月大歌舞伎」を前に歌舞伎界の役者が29日、恒例の“船乗り込み”に集結しました。
■歌舞伎界スター集結 “船乗り込み”
道頓堀を船が進んできます。乗っているのは歌舞伎界の大物スターたち。華やかな夏の風物詩。大阪松竹座で始まる「七月大歌舞伎」の初日を前に出演者のお披露目です。片岡仁左衛門さんに尾上菊之助さん、松本幸四郎さんは集まったファンを逆撮影。自撮りでしょうか、中村隼人さんです。にこやかな笑顔と舞い散る紙吹雪。しかし、歌舞伎界は今…。
歌舞伎ファン:「コロナで客も減っているし、支えてくれる裏方も減っているので衝撃が走っていると思う。歌舞伎界に」
母親の自殺を手助けしたとして逮捕された市川猿之助容疑者。29日朝、東京地検に送検されました。
歌舞伎ファン:「昔からの歌舞伎ファンなので、色んな猿之助さんを見ているけど、また見たい気もあるけどそこまで簡単じゃないなと」
■「復帰じゃなくても」ファン心境
これはちょうど10年前、福岡で行われた「船乗り込み」です。この時は猿之助容疑者も船のへさきに陣取り、周囲に笑顔を振りまいていました。
歌舞伎ファン:「なんとか早くすっきりしてちゃんと復帰してほしい。復帰じゃなくても演出か脚本で関わってほしい」
市川猿之助こと本名・喜熨斗孝彦容疑者。家族で話し合い、心中を決めたと供述しています。動機については…。
喜熨斗孝彦容疑者:「あることないことが週刊誌に掲載されることが引き金」
という趣旨の供述をしていることが捜査関係者への取材で分かりました。
歌舞伎ファン:「どこまで本当かどうか分からないですけど」「陰のところはどんな方か知らないけど、実際あったことなら一概に週刊誌が悪いとも言えない」
■「スーパー歌舞伎」 誰が代わりに?
松竹は事件を受け、東京の「七月大歌舞伎」など複数の演目で猿之助容疑者の降板を発表しています。一方、猿之助容疑者が先代から引き継いだ「スーパー歌舞伎」。
市川猿之助容疑者(当時43):「人生の目的とか考える年なんですよね、終活までは行きませんけど。この世に生まれた意味は歓喜だと思うんですよね」
その新作で来年公演が予定されている「鬼滅の刃」では、総合演出と出演者として猿之助容疑者の名前が残っています。29日の催しを見ようと集まった大阪の歌舞伎ファン。
歌舞伎ファン:「残念というのはあるんですけど、ただ、それで歌舞伎が衰退っていうのじゃなくて」「表現者としてはすごい方たちなので、しっかり文化とか伝統を変わらず表現してもらいたい」「伝統芸能は絶やしたらあかん」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp
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