(ディレクター)
「中には走っている方もいます、こちらの方も走っています」
明治座にできた長蛇の列。
その目的は…
(ディレクター)
「午前9時20分の明治座です。当日券の昼の部のチケットを求めて多くの人が列を作っています」
猿之助さんが主演を務めていた舞台。
代役を立てて続けられてきましたが19歳の市川團子さんが代役を務める演目は今日が最終日となり、多くの人が当日券売り場に列を作りました。
最後の日に相応しい團子さんの気迫の演技に大きな拍手が起こり、涙を流す観客もいたと言います。
(公演を見た人)
「すごく良かったね」
「良かったですね、きれいで」
「もうみなさん泣いていらして」
(公演を見た人)
「幕が閉じても拍手はずっと、5分近く鳴りやまなかったんですけど、(役者の)みなさんが出てくることはなかったですけど、拍手は5分ぐらい続いていました」
代役を勤め上げた團子さんを評価する声がある一方で、猿之助さんを心配する声も…
(公演を見た人)
「ずっといろんな役者さんを見てきて、猿之助さんが天才だと思ってはまったので」
「舞台復帰を待っています」
猿之助さんの両親から検出された向精神薬は大量に摂取しなくても死亡する可能性があったことが今週新たに分かりました。
十二代目・團十郎さんの葬儀に段四郎さんと猿之助さんが参列した時の映像。
一緒に映っている女性が普段、表舞台に出ることがなかった延子さんだとみられます。
段四郎さん、延子さん夫妻と交流のあった人物がイギリスにいました。
(元武蔵野音楽大学客員教授・ピアニスト ロナルド・カヴァイエさん)
「先週、歌舞伎界のこのようなニュースを聞き、信じられないほどショックでした」
1979年から7年間、日本の音楽大学で教鞭をとる一方で、歌舞伎にハマり、英語のイヤホンガイドも務めたカヴァイエさん。
歌舞伎について英語で紹介した著書では親交のあった段四郎さんに序文を依頼しました。
しかし、実はもう一人…
(元武蔵野音楽大学客員教授・ピアニスト ロナルド・カヴァイエさん)
「彼は家に帰ると妻(延子さん)と2人で『う~ん、どうしようかな』と、どう書いたら良いか考えてくれたのです」
「夫婦で考えてくれた文章はとても良いものです」
段四郎さんと延子さんは「この本は、歌舞伎の世界への橋渡しをしてくれる花道なのです」と記しました。
カヴァイエさんは、夫・段四郎さんを支える延子さんの姿を見ていました。
(元武蔵野音楽大学客員教授・ピアニスト ロナルド・カヴァイエさん)
「『来週東京でコンサートがあります』と段四郎さんに伝えたのですが、彼は公演があるので来られませんでした。ですから延子さんと当時の亀治郎さんが来ました」
「『これをどうぞ』とワインを数本くれたと思います」
延子さんとは、こんな気の置けないやり取りもあったといいます。
カヴァイエさんが段四郎さんを描いた版画を手に入れた際に…
(元武蔵野音楽大学客員教授・ピアニスト ロナルド・カヴァイエさん)
「『段四郎さんも欲しいと思いますよ、売り切れる前に急いで買った方がいいですよ』と延子さんに言ったら『わかりました』と買いに行きました」
「新橋演舞場の楽屋に行ったら(飾ってあって)、『ああ買ったんですね』と言ったら(延子さんが)『ええすばらしいでしょう』と」
そんな一家に何があったのでしょうか?
意識がもうろうとした状態で発見された猿之助さんは「3人で話し合い、両親がそれぞれ薬を飲んだ」という趣旨の説明をしていました。
気になるのは「猿之助さんが罪に問われる可能性があるのか?」
これまでに「両親の死因が向精神薬中毒の疑いで」あること。
さらに検視や解剖などから「無理やり摂取させられた状況ではない」ことがわかっています。
仮に薬を猿之助さんが用意して両親に渡していたとなれば両親の自殺を手助けしたとして「自殺ほう助」の罪に問われる可能性が出てきます。
しかし自宅からは薬の瓶やゴミなどが見つかっておらず、警視庁は薬の入手経路や、両親が摂取した経緯を明らかにするために、今後も猿之助さんの聴取を行いながら、裏付けを慎重に進める方針です。
サタデーステーション 5月27日OA
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp
コメント