福島県・郡山市の見通しの良い交差点で乗用車に衝突された軽乗用車が炎上し、乗っていた4人が死亡した事故。逮捕された男は「一瞬にして、目の前に車が来てぶつかった」と供述していることが分かりました。いったい何が起きたのでしょうか?
■「一瞬にして目の前に車がきてぶつかった」4人死亡事故で新供述
事故が起きたのは、年が明けて間もない1月2日午後8時すぎのことでした。
福島県郡山市の市道の交差点で乗用車と軽乗用車が衝突。軽乗用車が炎上し、乗っていた4人が遺体で見つかりました。現場の交差点には、信号や一時停止の標識はなく、軽乗用車側が優先道路でした。
この事故で、乗用車を運転していた福島市の会社員・高橋俊容疑者(25)は、現行犯逮捕され、過失運転致死の容疑で送検されました。
高橋容疑者は調べに対し…
高橋俊容疑者(25)
「通ったことのない道路で一本道だと思った。走っていたら交差点があると分かった。一瞬にして目の前に車が来てぶつかった」
また、事故後の状況についてはこう話しているといいます。
高橋俊容疑者(25)「ぶつかってから少し前に行って止めて、車から後ろを見たら炎が見えて車から降りた。ぶつかった交差点に行ったら車が燃えていた。記憶では119番通報した。車の中に人がいると思ったが、炎がすごくて助けられなかった」
亡くなった4人は、郡山市内で同居する家族とみられています。
司法解剖の結果、4人の遺体のうち2人は女性で死因は焼死と一酸化炭素中毒。2人は男性で、焼死だったことがわかっています。
こちらは高橋容疑者が運転していた道路です。右側から左方向に進む軽乗用車に衝突しました。
記者「右から来る車の姿をはっきりと捉えることができます」
このような「見通しの良い交差点」でなぜ事故が起きてしまったのでしょうか。
■相手の車が止まって見える「コリジョンコース現象」か見通しの良い交差点で相次ぐ事故
見通しの良い交差点に2台の車が同じ速度で接近する場合、それぞれのドライバーは目の錯覚で相手の車が動いていないように見えることがあるといいます。その結果、直前まで危険を認識できず衝突してしまうということです。
これは「コリジョンコース現象」と呼ばれ、特に田園地帯などの見通しの良い交差点で起きやすいとされています。今回、この現象が起きた可能性もあります。
2022年10月には、熊本県内の交差点で軽乗用車とオートバイが衝突。オートバイに乗っていた40代の男性が死亡しました。現場の交差点には、信号機や一時停止の標識はありませんでした。
事故が起きた現場で実際に検証してみると…
記者「左下に車が見えて視界の中で車がある場所は変わらないので気づくのが遅れる感覚は分からなくはない。いま車がどこにいるか全く分からない。交差点に進入して、ぶつかってしまうかもしれない。怖かったです」
警察は、見通しのいい交差点を運転する場合、意識的に目線を左右へ向けることや場合によっては減速することなどを呼びかけています。
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