【安倍元首相銃撃】山上容疑者「“動画メッセージ”見たころ殺害を決意」

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安倍元首相が銃で撃たれ死亡した事件で、逮捕された山上容疑者は「宗教団体の代表らが設立したNGO(=非政府組織)の集会に寄せられた、安倍元首相のメッセージを見たころに殺害を決意した」と供述していることが分かりました。

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去年9月、安倍晋三元首相がNGO団体にメッセージを寄せました。

安倍晋三元首相(去年9月)
「ご出席の皆様、日本国前内閣総理大臣の安倍晋三です。世界平和をともにけん引してきた盟友のトランプ(前)大統領とともに、演説機会をいただいたことを光栄に思います」

この団体は「世界平和統一家庭連合」、いわゆる“統一教会”の創始者が設立しました。

安倍晋三元首相
「世界各地の紛争の解決、とりわけ朝鮮半島の平和的統一に向けて努力されてきた韓鶴子(ハン・ハクチャ)総裁をはじめ、皆様に敬意を表します」

安倍元首相が敬意を表した韓鶴子氏は、“統一教会”の創始者の妻です。この動画を、安倍元首相を銃撃した山上徹也容疑者が見ていたことが、捜査関係者への取材で分かりました。

山上容疑者
「去年9月、宗教団体の代表らが設立したNGOの集会に寄せられた安倍元首相のメッセージを見たころに殺害を決意した」

教団を巡っては、「母親が多額の寄付をするなどして、家庭生活がめちゃくちゃになった」と供述していました。

山上容疑者は「教団と安倍元首相につながりがある」と思い込み、去年の秋から、安倍元首相への殺意を募らせるようになったとみられます。

山上容疑者は「銃は去年の春頃から作り始め、(今年の)春頃に完成した」「空の薬きょうを手に入れて使い、火薬はインターネットで購入した」と話しているということです。

「事件前には何度も試し打ちをしていた」と供述した山上容疑者は、最初は爆弾での事件を計画していましたが、「爆弾は関係ない人も巻き込んでしまうからやめて、銃にした」と話していることが分かりました。

警察は、山上容疑者が周到に準備を進めた上で犯行に及んだとみて捜査しています。

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住宅街も近く、ショッピングセンターなどがある駅前で起きた今回の事件。山上容疑者は安倍元首相の後方から銃撃しました。山上容疑者が1発目を外した後も、2発目を防ぐことはできませんでした。

捜査関係者によると、安倍元首相には警視庁の要人警護を専門とする警察官のSPが1人ついていて、奈良県警の警察官と共に警護にあたっていたということです。

その警備体制について、二之湯国家公安委員長は12日、次のように述べました。

二之湯国家公安委員長
「警察庁からは『今回の警護・警備に問題があったと認識している』との報告を受けています」

今回の事件を非常に重く受け止めているとした二之湯国家公安委員長は「警察庁に対し、警護・警備の体制を見直し検証する『検証委員会』を立ち上げるよう指示した」と述べました。

12日、臨時の国家公安委員会が行われていて、警察庁から報告を受けているということです。
(2022年7月12日放送「news every.」より)

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